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2024.07.26ピアノ初心者のための上達加速ポイント解説
大人の習い事として、ピアノが人気です。ピアノはコツコツ練習することで、大人からはじめても上達できます。ところが「ピアノを始めたいけど練習方法が分からない」「効率よく上達する方法を知りたい」と悩んでいる方も多いかもしれません。今回の記事では、ピアノ初心者の方が知っておきたい、ピアノの基礎知識や効率的な練習方法、上達するためのポイントを解説します。初心者向けのおすすめ練習曲も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
ピアノ初心者が知るべき基礎知識
ピアノ初心者がまず知っておきたい、ピアノの基礎知識を順に解説します。
ピアノの鍵盤と音の構造
まずはピアノの鍵盤の位置と音の構造を理解しましょう。ピアノは白鍵と黒鍵から構成され、一般的なピアノの鍵盤は鍵盤数が88鍵、電子ピアノやキーボードの鍵盤は88鍵のほか76、61、49鍵のものもあります。
最初に覚えるべきなのは、真ん中のドの位置です。ドから次のドまで、8つの音で構成されている音の範囲を「オクターブ」と呼びます。真ん中のドのオクターブを含めて、88鍵のピアノは7オクターブで構成されています。真ん中のドは4オクターブ目に位置しており、3オクターブ目のドに下がると1オクターブ下がる、5オクターブ目のドに上がると1オクターブ上がる、と言います。
楽譜の読み方と基本記号
ピアノの楽譜は「大譜表」と呼ばれ、さまざまな記号を組み合わさっています。基本的な記号の意味を順に解説します。
楽譜の左側の記号
楽譜の左側には以下2種類の記号があります。
・ト音記号…おもに鍵盤の右半分(高音部)の音を記す
・ヘ音記号…おもに鍵盤の左半分(低音部)の音を記す
音符の種類
音の長さは、音符の形によって異なります。4分音符を1拍とした場合の音符の種類と長さを以下にまとめました。
・4分音符…1拍分
・2分音符…2拍分
・全音符…4拍分
・8分音符…1/2拍分
・16分音符…1/4拍分
付点音符
音符の右横に点が付いている音符は、「付点音符」と呼ばれています。点は「その音符の2分の1拍分の長さ」を表します。たとえば4分音符の付点音符は
1拍分(4分音符の長さ)+0.5拍分(1拍分の2分の1拍分)=1.5拍分です。
休符の種類と長さ
休符とは、無音の状態を表す記号です。休符の種類と長さは、音符の長さと同じです。
・4分休符…1拍分
・2分休符…2拍分
・全休符…4拍分(4分音符を1拍としたとき4拍子の場合)
・8分休符…1/2拍分
・16分休符…1/4拍分
拍子記号
拍子記号とは、ト音記号、ヘ音記号の右横に書かれた記号です。下の数字(分母)は、何音符を1拍の基本にするか、上の数字(分子)は1小節内にその音符がいくつ入るかの分数形で表示されています。
調号(長調、短調)
大譜表のト音記号、ヘ音記号の右横に書かれている記号を調号と言い、数によって曲の調性が変わります。
・シャープ(♯)
・フラット(♭)
臨時記号
楽譜の途中で音符の左に付いているのが臨時記号です。曲の途中で音の高さを一時的に変えます。臨時記号の範囲は小節内の同じ音のみに有効です。次の小節からはもとの音に戻ります。
・♯(シャープ)…半音上げる
・♭(フラット)…半音下げる
左手と右手の役割と指の動かし方
ピアノを弾くとき、左手と右手の指を動かすことを「運指」といいます。ピアノの鍵盤の位置と指の位置は決まっているので、基本的な動かし方を覚えましょう。
「ドレミファソラシド」を弾く場合、以下の動かし方となります。
右手 | 左手 |
ド → 1(親指) レ → 2(人差し指) ミ → 3 (中指) ファ→ 1(親指) ソ → 2(人差し指) ラ → 3(中指) シ → 4(薬指) ド → 5(小指) | ド →5(小指) レ →4(薬指) ミ →3(中指) ファ→2(人差し指) ソ →1(親指) ラ →3(中指) シ →2(人差し指) ド →1(親指) |
効率的な練習方法で上達を目指す
大人がピアノをはじめるときに、忙しくなかなか練習時間が取れず上達できない、という方も多いかもしれません。上達のスピードアップに役立つ、効率的な練習方法やポイントを解説します。
練習前の準備と環境整備
自宅で効率よく練習するために、以下の準備と環境整備の例をあげます。
・ピアノのほか、快適に座れるピアノの椅子、照明などを準備する
・静かで落ち着いた場所を練習部屋にする
・演奏を楽しめる環境を作る(好きな音楽家やピアニストのポスターを貼る、観葉植物を置くなど)
無料教材や動画を活用した独学のポイント
自宅でピアノの練習をするときには、無料の教材を活用するのもおすすめです。インターネットでは、無料で使用できる楽譜がダウンロードできるサービスもあります。初心者向けや子ども向けの楽譜をダウンロードし、練習に活かすのも良いでしょう。
ピアノの演奏方法やポイントを解説した動画を閲覧して、練習に活かすのもおすすめです。
一人一人に合った練習時間の見つけ方
ピアノはコツコツ練習することで上達していきますが、継続することが重要です。週末にまとめて練習するのではなく、毎日短時間でも練習するようにしましょう。朝起きたあと、帰宅後、就寝前など、5分、10分程度でも良いので毎日練習できる時間を設けるのがおすすめです。自分のライフスタイルに合わせて、すき間時間を活用して練習時間を確保しましょう。
初心者向けのおすすめ練習曲
初心者の方の練習に活用できる、おすすめの練習曲をジャンル別に順に解説します。
クラシック音楽の人気曲
・ト調のメヌエット(ベートーヴェン)
・メヌエット(J・S・バッハ)
・ブルグミュラー曲集
・パッヘルベルのカノン(パッヘルベル)
・エリーゼのために(ベートーヴェン)
・ジムノペディ 第1番(サティ)
映画音楽やアニメソング
・夢をかなえてドラえもん(mao)
・となりのトトロ(久石譲)
ポピュラー音楽
・夜に駆ける(YOASOBI)
・裸の心(あいみょん)
・打上花火(DAOKO×米津玄師)
・ひまわりの約束(秦 基博)
・やさしさで溢れるように(JUJU)
上達を加速させるコツとテクニック
さらにピアノの上達スピードを上げられる、コツやテクニックを紹介します。
両手を同時に使いこなす練習法
実は初心者にとって両手でピアノを弾くのはとても難しいです。以下のステップで両手を使いこなす練習をしましょう。
1.ドレミ…を歌いながら左右片手ずつ弾く
2. もう一度左手のみの練習する(大変だとは思いますが、右手より回数多く
弾くと良いでしょう)
3.両手で合わせてゆっくりと弾く
リズムと表現力を向上させる方法
曲に合うリズムが取れない、表現ができない場合は基本的なリズムや表現を学ぶのはもちろん、曲の背景や作曲者について知るのも有効です。たとえばクラシック音楽なら、どんな曲なのか、作曲者は誰か知ることで、作曲者が何を表現したかったのかが分かります。
耳を鍛えて自然な音楽性を身につける
ピアノは、指の運び方だけでなく耳を鍛えることでも上達は早くなります。耳を鍛える方法としておすすめなのが、日常生活で五感をフルに使って物事をとらえることです。自分の感情が動いたときにも、心の動きに気持ちだけでなく耳を傾けると、頭の中で感情に合わせた音の表現が思い浮かぶようになります。頭で感じた音をピアノの音に落とす事でも耳が鍛えられます。
これからのピアノ練習に向けて
初心者のためのピアノが上達する練習方法やポイントを解説しました。ピアノは継続して練習することで大人から始めても上達できます。効率よく練習するポイントを踏まえれば、忙しい中でも練習時間を確保し、上達することができるでしょう。 「Studio Päiväkoti」は、おとなのピアノ教室を開講しています。これから初めてピアノを始めてみたい大人の方や、子どものときのピアノの学び直しをしたい方一人ひとりに寄り添ったレッスンを提供しています。お気軽にお問合せください。